鈴懸の径

ここだけは急がない言葉

時短が生んだ時間の奪い合いって醜いよね。

働き方改革という旗のもと、私の会社も監視が厳しくなって、最近ではついに20時になると同時にPCが強制的にシャットダウンされるというシステムが導入された。
少し早めに作業途中のデータは保存して続きは翌日に、ということがすんなりできればいいのだが、例えば今日は私の携帯には20時8分に、本日中にデータを提出しろというメールが届いている。

社内からである。何度となく本日中には間に合わないと伝えていた案件だったわけだが。

日中余裕があればやっていたであろう業務なわけだが、そんな時間などまるでなかったことをその送り主は把握しているはずなのだ。

優先順位の問題ということが想定できるわけだが、送り主は私の作業を当然把握し、私がつけた優先順位を把握し、それ通りに仕事をこなすことに一切の疑問も相談もなかったのだが、それでも尚こんなメールを送ってくるわけだ。

優先順位を変えることができないならば、昼食をとる隙間もないほどにつまった仕事の一部を引き上げるとか、誰かにふるとか、クライアントに頭さげるとかすればいいのだが、そこから目を背けて己のスケジュールを突き通そうとするわけだ。

わたしも同様に、自分のスケジュールを突き通して、優先順位を上げる必要がないと判断し、結果的に20時を迎えた。

 

誰が悪いわけでもない。時短というのはスケジュールの奪い合いだ。

 

この奪い合いを調整するのがマネジメントというわけだ。誰がやっても同じ結果と時間効率の作業であれば簡単だ。どれだけ溢れるかは目に見えている。

しかしながらここまでならこなせるだろうと割り当てた仕事を取りこぼしておいて、それに目をつぶってそれ以上を要求されたらどうなるか。

これまでなら24時間のうち仕事に割り当てる時間を増やすことで解決できた。それはよほどのアホ、入社したての新人でもない限り、メンバーとタスクを人なめすればある程度の予測はできるから受け入れることも難しくない。

しかしながら、仕事に割り当てられる時間が限られてしまった場合どうなるか。タスクのほうを調整する必要が出てくるわけだ。

切り捨てる、つなげる、分離する、順番を入れ替えるなど、あらゆる方面からタスクをコントロールする必要がある。

 

冒頭の話題にもどるが、現在5時42分。そもそも半日かかることが目に見えて、どうせ雨だし土日をつぶしてやることを想定していた作業に、今まさに取り掛かっている。

 

本日中にと要求した当人は今、仕事をしているのだろうか。